本棚ふたつ。＜少年マンガ＞
「ベルセルク」（作／三浦健太郎）
「どうして終わったりなくしたりしてから
いつもそうだと気がつくんだろう」
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元々涙腺が弱い私が、物語がつらくて悲しくて、大泣きしたマンガ。
舞台は、鎧を着込んだ騎士たちが馬を操り、王のもと、争い合う時代。
・・・・首に烙印があり、全身を黒い甲冑と黒衣で装い、
剣と言うにはあまりにも大きく、分厚く、重く、鉄塊のような剣を持ちながら、旅をする男。
名前はガッツ。
彼はある人物に再び出会い、復讐するために旅をしています。
ガッツを動かしているのは、「殺意」です・・・
この物語は、現代編→過去編→そして再び現代編へ戻る。と言う形式をとっています。
ガッツは常に魔物にねらわれ、また魔物を追っています。ある奴を殺す為に。それが現代編・１。
そして過去編では、彼がどうして復讐するまでに至ったかを。
そして再び現代編に戻ります。そこで始めて、最初の現代編に至った理由を理解するんです。
過去編の時、とても苦しかった。全部は言いたくないですが、行き着く先を知っていたから。
だって、読んでいる私は、この先の彼にどんな未来があるか知っていたから。
「あいつを殺す」と言う明確な殺意を持っている彼は、その人物に出会うためなら
人道的に見て、かなりひどい事をする時があります。
その姿は「狂戦士」・・・「ベルセルク」です。
その影から、時々彼本来の性格・・・ぶっきらぼうで素直じゃないけど、本当は優しい、
ガッツの本当の姿が見え隠れします。それがわかっているから、またつらくなります。
冒頭の台詞は、過去編での、自分の後悔を自問自答している台詞。
絵柄は劇画タッチで、すごい描き込みです。でも、だからこそ、この物語には合っています。
女性には一見してとっつきにくい絵柄でしょう。私も最初はそうでした。
でも、それをはるかに越えるストーリーのすごさに、
登場人物の一人一人に、私はひかれました。
１巻だけでもいい、ぜひ読んで見てください。読んだら続きが読みたくなる。そんなマンガです。
★Ｋｅｎｔａｒｏｕ Ｍｉｕｒａ Ｄｉｓｃｏｇｒａｐｈｙ★
★「ベルセルク」
１〜１６巻（以下続刊）、この他に画集とポストカードブックが別に有ります。
★「ジャパン」(全１巻）
原作に武論 尊。文明社会が失われた世界が舞台。
★「王狼」(全１巻）
タイムスリップして１３世紀のモンゴルにたどり着いた日本人歴史学者の物語。
★「王狼伝」１巻(以下続刊）
「王狼」の続き。歴史学者・伊波はジンギス・カンとして生きる決意をした。(原作／共に武論 尊。）
全て白泉社・ジェッツコミックスより発売しています。
